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ページの作成:「音の高さのことで、特に楽音についていう。 音高。 なお、ピッチの高低についての概念をイントネーションという。 ひつち」
 
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音高。
音高。


なお、ピッチの高低についての概念を[[イントネーション]]という。
== ピッチをあらわす単位 ==
 
ピッチ([[楽音]]の高さ)をあらわす単位のうち、演奏現場で使われるのは主にHz(ヘルツ)とcent(セント)である。
 
=== 振動数Hz ===
 
ヘルツとは、1秒あたりの波や振幅の振動数をあらわす単位である。こんにちの西洋音楽では、基準音となる中央Aの振動数を440Hz前後に設定することが一般的である。ただし、歴史的にみてAの基準ピッチは徐々に高くなる傾向にあることがわかっていて、地域やジャンルにもよるが、一般的に中央Aを442Hzあたりとすることも多い。
 
ある音の振動数を2倍の音は、もとの音の1[[オクターブ]]上の音である。すなわち、振動数が1:2の関係にあれば、1オクターブ、1:4の関係にあれば2オクターブのようになる。すなわち、振動数が1:2<sup>''n''</sup>の関係にあれば、''n''オクターブ離れていることになる。
 
このように、振動数Hzは物理的かつ客観的な音程をあらわすが対数スケールにしないと[[楽音]]の相対的な関係(すなわち[[音程]]をつかみにくい。したがって、演奏現場で振動数Hzは主に基準音Aをあらわす以外にほとんど使われることはない。
 
=== 半音の100分率であるcent(セント) ===
 
振動数を対数スケールに直した上で、西洋音楽の[[楽音]]の最小単位である[[半音]]を100分率にした単位をcent(セント)という。セントは、平均律を前提としている。
 
セントは、クロマティック・チューナーの目盛りで使われている。ターゲットの音に対して「正確な音」を±0セントとし、そこからどれだけ外れているかを100分率であらわしている。例えば、チューナーの針が-5セントを指したときには、「正確な音」からわずかに低く、また、針が+30セントを指したときには、「正確な音」から高めに大きく外れているとされる。
 
ただし、必ずしも「正確な音」と「理想的なピッチ」が一致しているとは限らない。
 
例えば、基本的な[[コード]]である[[メジャー・トライアド]]の[[基本形]]は、振動数の比が4:5:6の近似値になっている。単純な整数費のほうが「よくハモる」([[協和]]する)のであるが、振動数を4:5:6とするためには、長3度の[[コード・トーン]]は、平均律(いわゆる「正確な音」)よりも約12セント低く、また、完全5度のコード・トーンは2セントほど高く演奏する必要がある。
 
このように、優れた管楽器奏者や弦楽器奏者(特にフレットのない弦楽器)やボーカリストは、耳と身体能力を駆使して、適切なピッチを判断して演奏しているといえる。
 
== 日常会話での用語の混乱 ==
 
レッスンやリハーサルなどで、「音程に注意して」「音程が悪い」などと注意や指摘を受けることがある。これは、楽器のコントロールが十分できていないなどの理由で、奏者が本来求められるピッチから外れて演奏していることを指摘していることが多い。
 
このときの「音程」とは、厳密にはピッチのことをいう。なぜなら、[[音程]]とは本来、2つの楽音のピッチの相対的な関係を指すからである。
 
なお、ピッチの高低についての概念を[[イントネーション]]という。したがって、「音程に注意して」「音程が悪い」などの「音程」とは、すなわち「イントネーション」に置き換えることが適切であると考える。
 
ちなみに指導者「イントネーションに注意して」と指摘された奏者が、やたらとアクセントなどをつけて過剰なほどに感情豊かに演奏したのを見たことがある。これは、イントネーションとアーティキュレーション(アクセント、テヌート、スタッカートなど)を混同したものと思われるが、このとき指導者は、いわゆる「ピッチの良し悪し」について指摘したに過ぎない。これは、「イントネーション」を「抑揚」と訳すことがあることに起因している。これは、日本語のアクセントが高低アクセントであることを前提とした訳語であると思われる。すなわち、日本語のアクセントとはイントネーションをあらわし、抑揚も本来は単なる音の高低を表現しているに過ぎない過ぎないことに注意をすべきであろう。


[[Category:用語辞典|ひつち]]
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2026年9月2日 (水) 20:13時点における最新版

音の高さのことで、特に楽音についていう。 音高。

ピッチをあらわす単位

ピッチ(楽音の高さ)をあらわす単位のうち、演奏現場で使われるのは主にHz(ヘルツ)とcent(セント)である。

振動数Hz

ヘルツとは、1秒あたりの波や振幅の振動数をあらわす単位である。こんにちの西洋音楽では、基準音となる中央Aの振動数を440Hz前後に設定することが一般的である。ただし、歴史的にみてAの基準ピッチは徐々に高くなる傾向にあることがわかっていて、地域やジャンルにもよるが、一般的に中央Aを442Hzあたりとすることも多い。

ある音の振動数を2倍の音は、もとの音の1オクターブ上の音である。すなわち、振動数が1:2の関係にあれば、1オクターブ、1:4の関係にあれば2オクターブのようになる。すなわち、振動数が1:2nの関係にあれば、nオクターブ離れていることになる。

このように、振動数Hzは物理的かつ客観的な音程をあらわすが対数スケールにしないと楽音の相対的な関係(すなわち音程をつかみにくい。したがって、演奏現場で振動数Hzは主に基準音Aをあらわす以外にほとんど使われることはない。

半音の100分率であるcent(セント)

振動数を対数スケールに直した上で、西洋音楽の楽音の最小単位である半音を100分率にした単位をcent(セント)という。セントは、平均律を前提としている。

セントは、クロマティック・チューナーの目盛りで使われている。ターゲットの音に対して「正確な音」を±0セントとし、そこからどれだけ外れているかを100分率であらわしている。例えば、チューナーの針が-5セントを指したときには、「正確な音」からわずかに低く、また、針が+30セントを指したときには、「正確な音」から高めに大きく外れているとされる。

ただし、必ずしも「正確な音」と「理想的なピッチ」が一致しているとは限らない。

例えば、基本的なコードであるメジャー・トライアドの基本形は、振動数の比が4:5:6の近似値になっている。単純な整数費のほうが「よくハモる」(協和する)のであるが、振動数を4:5:6とするためには、長3度のコード・トーンは、平均律(いわゆる「正確な音」)よりも約12セント低く、また、完全5度のコード・トーンは2セントほど高く演奏する必要がある。

このように、優れた管楽器奏者や弦楽器奏者(特にフレットのない弦楽器)やボーカリストは、耳と身体能力を駆使して、適切なピッチを判断して演奏しているといえる。

日常会話での用語の混乱

レッスンやリハーサルなどで、「音程に注意して」「音程が悪い」などと注意や指摘を受けることがある。これは、楽器のコントロールが十分できていないなどの理由で、奏者が本来求められるピッチから外れて演奏していることを指摘していることが多い。

このときの「音程」とは、厳密にはピッチのことをいう。なぜなら、音程とは本来、2つの楽音のピッチの相対的な関係を指すからである。

なお、ピッチの高低についての概念をイントネーションという。したがって、「音程に注意して」「音程が悪い」などの「音程」とは、すなわち「イントネーション」に置き換えることが適切であると考える。

ちなみに指導者「イントネーションに注意して」と指摘された奏者が、やたらとアクセントなどをつけて過剰なほどに感情豊かに演奏したのを見たことがある。これは、イントネーションとアーティキュレーション(アクセント、テヌート、スタッカートなど)を混同したものと思われるが、このとき指導者は、いわゆる「ピッチの良し悪し」について指摘したに過ぎない。これは、「イントネーション」を「抑揚」と訳すことがあることに起因している。これは、日本語のアクセントが高低アクセントであることを前提とした訳語であると思われる。すなわち、日本語のアクセントとはイントネーションをあらわし、抑揚も本来は単なる音の高低を表現しているに過ぎない過ぎないことに注意をすべきであろう。