「ダイアトニック・コード」の版間の差分
Naoki Yoshioka (トーク | 投稿記録) ページの作成:「全音階(的)と訳される「ダイアトニック」という概念を正確に理解することは難しいが、ジャズでは、ある音がスケール(一般にキーに対応するメジャー・スケールとマイナー・スケール)上にあるか否か、というように理解して差し支えないだろう(この理解は厳密には不正確であるが)。 その上で、あるコードのす…」 |
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具体的なダイアトニック・コードについては、それぞれの項目([[ナチュラル・メジャー・スケール]]、[[メロディック・メジャー・スケール]]、[[ハーモニック・メジャー・スケール]]、[[ナチュラル・マイナー・スケール]]、[[メロディック・マイナー・スケール]]、[[ハーモニック・マイナー・スケール]])を参照されたい。 | 具体的なダイアトニック・コードについては、それぞれの項目([[ナチュラル・メジャー・スケール]]、[[メロディック・メジャー・スケール]]、[[ハーモニック・メジャー・スケール]]、[[ナチュラル・マイナー・スケール]]、[[メロディック・マイナー・スケール]]、[[ハーモニック・マイナー・スケール]])を参照されたい。 | ||
[[Category:用語辞典| | なお、ハーモニック・マイナー・スケールとハーモニック・メジャー・スケールは、厳密にはダイアトニック・スケールではない。なぜなら、ダイアトニック・スケールは、スケール上で隣り合う音の関係が2つの短2度と5つの長2度であると定義されているにもかかわらず、これらのスケールには増2度が含まれるからである。したがって、ダイアトニック・スケールではないこれらのスケールに対して、ダイアトニック・コードを考えることが矛盾しているという指摘もあるだろう。 | ||
しかし、これらのスケール上のそれぞれの音をルートとし、すべてのコード・トーンがスケール上の音であるコードを想定することはできる。よって、厳密にはダイアトニック・スケールではないこれらのスケールのダイアトニック・コードを想定することはできるだろうと私は考えている。ただし、これらのスケールでは、従来の方法でダイアトニック・コードを求めても実用的なコードはほとんどできないことから、私は、より実態にあったダイアトニック・コードを提案したい。詳しくは、当該項目([[ハーモニック・マイナー・スケール]]、[[ハーモニック・メジャー・スケール]])を参照されたい。 | |||
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2025年9月7日 (日) 20:05時点における最新版
全音階(的)と訳される「ダイアトニック」という概念を正確に理解することは難しいが、ジャズでは、ある音がスケール(一般にキーに対応するメジャー・スケールとマイナー・スケール)上にあるか否か、というように理解して差し支えないだろう(この理解は厳密には不正確であるが)。
その上で、あるコードのすべてのコード・トーンが、あるスケールに含まれているとき、そのコードは、そのスケールのダイアトニック・コードである、という。 また、あるスケール上に存在しない音が1つ以上あるコードのコード・トーンに含まれているとき、そのコードは、そのスケールのダイアトニック・コードではない(ノン・ダイアトニック・コード)。
例えば、G7 のコード・トーンは、G・B・D・Fである。 これらの音はすべてCメジャー・スケール(C・D・E・F・G・A・B)に含まれている。 したがって、G7 はCメジャー・スケールのダイアトニック・コードであるといえる。
ただし、注意点もある。 例えば、G6 のコード・トーンは、G・B・D・Eで、これらの音はすべてCメジャー・スケールに含まれている。 しかし、一般に G6 はCメジャー・スケールのダイアトニック・コードとはみなされない。 なぜなら、ジャズでは、G6 のようなシックスス・コードと Gmaj7 のようなメジャー・セブンス・コードをメジャー・コードとして同一視するが、Gmaj7(G・B・D・F♯)がCメジャー・スケールのダイアトニック・コードではないからである。
ダイアトニック・コードは、それぞれのスケールの音をルートとし、スケール上の音を機械的に3度ずつ音を積み上げることによって作られるとされてきた。 しかし、ジャズでは、コードだけではなく、それに対応するスケールを考えることが重要である。 したがって、私は従来の機械的に音を3度ずつ重ねてダイアトニック・コードをつくる方法に異を唱えたい。 具体的なダイアトニック・コードについては、それぞれの項目(ナチュラル・メジャー・スケール、メロディック・メジャー・スケール、ハーモニック・メジャー・スケール、ナチュラル・マイナー・スケール、メロディック・マイナー・スケール、ハーモニック・マイナー・スケール)を参照されたい。
なお、ハーモニック・マイナー・スケールとハーモニック・メジャー・スケールは、厳密にはダイアトニック・スケールではない。なぜなら、ダイアトニック・スケールは、スケール上で隣り合う音の関係が2つの短2度と5つの長2度であると定義されているにもかかわらず、これらのスケールには増2度が含まれるからである。したがって、ダイアトニック・スケールではないこれらのスケールに対して、ダイアトニック・コードを考えることが矛盾しているという指摘もあるだろう。
しかし、これらのスケール上のそれぞれの音をルートとし、すべてのコード・トーンがスケール上の音であるコードを想定することはできる。よって、厳密にはダイアトニック・スケールではないこれらのスケールのダイアトニック・コードを想定することはできるだろうと私は考えている。ただし、これらのスケールでは、従来の方法でダイアトニック・コードを求めても実用的なコードはほとんどできないことから、私は、より実態にあったダイアトニック・コードを提案したい。詳しくは、当該項目(ハーモニック・マイナー・スケール、ハーモニック・メジャー・スケール)を参照されたい。