階名

提供:コード辞典

楽音トーナル・センターとの関係で相対的に表したものを階名という。 一方、音名は楽音を絶対的に表したものと考えることができる。

日本の演奏現場において、階名はふつうイタリア音名由来の 「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ」が使われることが多い。 このとき、階名は、必要に応じて♯や♭などを後置して、 「ファ♯」「シ♭」のようにあらわす。

一般に、メジャー・キーのトーナル・センターを階名「ド」、 マイナー・キーのトーナル・センターを階名「ラ」であらわす。 したがって、そのキーに対応するメジャー・スケールは 階名「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」、 また、そのキーに対応するナチュラル・マイナー・スケールは 「ラ・シ・ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ」であらわすことができる。

ただし、マイナー・キーのトーナル・センターを「ド」とする場合もある。 特に同主調であるメジャー・キーとの関係が深いマイナー・キーのときに、 この方法が有効である。 このとき、ナチュラル・マイナー・スケールは、 階名「ド・レ・ミ♭・ファ・ソ・ラ♭・シ♭・ド」となる。

本書では、主にメロディの音を相対的に示す必要があるとき、上記の慣例にならって階名を用いる。 このとき、階名「ド」のように、階名であることを明記する。 また、特に断らない限り、マイナー・キーのトーナル・センターは、階名「ラ」とする。