「完全協和音程」の版間の差分
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協和音程うち、比較的カラフルな響きとなる音程である長3度、単3度と、これらの転回形である短6度、長6度(これらを[[不完全協和音程]]という)に対して、完全協和音程は、振動数の比が極めて単純すぎるがために、無彩色的、無機的な響きとなる。 | 協和音程うち、比較的カラフルな響きとなる音程である長3度、単3度と、これらの転回形である短6度、長6度(これらを[[不完全協和音程]]という)に対して、完全協和音程は、振動数の比が極めて単純すぎるがために、無彩色的、無機的な響きとなる。 | ||
多くの[[コード]]([[メジャー・コード]]、[[マイナー・コード]]、[[ドミナント・セブンス・コード]])の[[ルート]]と[[コード・トーン]] | 多くの[[コード]]([[メジャー・コード]]、[[マイナー・コード]]、[[ドミナント・セブンス・コード]])の[[ルート]]と[[コード・トーン]]の5度の音程が完全5度(これを[[転回]]すると完全4度)であるように、コードの響きを支える重要な音程でもある。 | ||
2フィールの[[ジャズ]]の[[ベース・ライン]]をはじめ、ロックやラテン音楽を含む多くのポピュラー音楽や、行進曲のベース・ラインがルートとコード・トーンの5度を演奏する理由のひとつが、この音程がコードを構造的に支える極めて重要なものだからであると考えられる。 | 2フィールの[[ジャズ]]の[[ベース・ライン]]をはじめ、ロックやラテン音楽を含む多くのポピュラー音楽や、行進曲のベース・ラインがルートとコード・トーンの5度を演奏する理由のひとつが、この音程がコードを構造的に支える極めて重要なものだからであると考えられる。 | ||
2025年10月9日 (木) 20:26時点における最新版
協和音程のうち、極めて単純な振動数の比(ただし平均律では近似値)となる音程をいう。
音程をあらわす接頭辞に「完全」がつくすべての音程が含まれる。 単音程では、完全1度(ユニゾン)、完全4度、完全5度、完全8度があり、振動数の比はそれぞれ、1:1、3:4、2:3、1:2となる。
協和音程とは、いわゆる「ハモる」音程であり、振動数の比は、比較的単純な整数の比になる。
協和音程うち、比較的カラフルな響きとなる音程である長3度、単3度と、これらの転回形である短6度、長6度(これらを不完全協和音程という)に対して、完全協和音程は、振動数の比が極めて単純すぎるがために、無彩色的、無機的な響きとなる。
多くのコード(メジャー・コード、マイナー・コード、ドミナント・セブンス・コード)のルートとコード・トーンの5度の音程が完全5度(これを転回すると完全4度)であるように、コードの響きを支える重要な音程でもある。
2フィールのジャズのベース・ラインをはじめ、ロックやラテン音楽を含む多くのポピュラー音楽や、行進曲のベース・ラインがルートとコード・トーンの5度を演奏する理由のひとつが、この音程がコードを構造的に支える極めて重要なものだからであると考えられる。
また、ソロラインにおいて完全4度や完全5度のような完全協和音程の跳躍が比較的多く含まれると極めて無機的あるいは抽象的な効果が生じることがある。