「メロディック・メジャー・スケール」の版間の差分
Naoki Yoshioka (トーク | 投稿記録) ページの作成:「メジャー・スケールの一種で、ジャズでは上行形と下行形を区別しない。 なお、このスケールは、メロディック・マイナー・スケールの第5モードに相当する。 メロディック・メジャー・スケールの各モードは、そのキー(メジャー・キー)のサブドミナント・マイナーに関連するものが多い。 File:メロディック・メジャー…」 |
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2024年10月13日 (日) 23:55時点における最新版
メジャー・スケールの一種で、ジャズでは上行形と下行形を区別しない。 なお、このスケールは、メロディック・マイナー・スケールの第5モードに相当する。
メロディック・メジャー・スケールの各モードは、そのキー(メジャー・キー)のサブドミナント・マイナーに関連するものが多い。
メロディック・メジャー・スケールの各モードは次の通り(スケール名の別名も示した)。
番号 | 名称 | 構成 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | エオリアン♯3 | 1 2 3 4 5 ♭6 ♭7 | メロディック・メジャー・スケール、ミクソリディアン♭6 |
2 | ロクリアン♯2 | 1 2 ♭3 4 ♭5 ♭6 ♭7 | エオリアン♭5 |
3 | [[オルタード|オルタード・スケール] | 1 ♭2 ♭3 ♭4 ♭5 ♭6 ♭7 | スーパー・ロクリアン。異名同音に寛容。 |
4 | [アイオニアン♭3] | 1 2 ♭3 4 5 6 7 | メロディック・マイナー・スケール |
5 | ドリアン♭2 | 1 ♭2 ♭3 4 5 6 ♭7 | 実用的に使われる機会はほとんどない。 |
6 | リディアン♯5 | 1 2 3 ♯4 ♯5 6 7 | リディアン・オーグメント。 |
7 | ミクソリディアン♯4 | 1 2 3 ♯4 5 6 ♭7 | リディアン♭7、リディアン・ドミナント |
各ダイアトニック・コードは次の通り。
3番目のダイアトニック・コードを機械的につくればハーフ・ディミニッシュ・コードができる。 ところが、第3モードのオルタード・スケールは、ハーフ・ディミニッシュ・コードではなく、ドミナント・セブンス・コードに対応するスケールのひとつである。 したがって、私は、3番目のダイアトニック・コードを III7alt とした。
メロディック・メジャー・スケールのすべてのダイアトニック・コードが実用的だということではない。 キーとの関係で重要なのは、[[[IIm7(♭5)|IIm7(♭5)]]、III7alt、 IVmmaj6、IVm6、♭VII7である。
これらのコードの主な和声的機能は次の通り。
- IIm7(♭5)
- ドミナントの関係コード、サブドミナント・マイナー代理
- III7alt
- VIへのドミナント、サブドミナント・メジャー IVmaj7(IV6)へのセカンダリ・ドミナント I7 の代理コード
- IVmmaj7、IVm6
- メジャー・キーのサブドミナント・マイナー
- ♭VII7
- サブドミナント・マイナー代理
メジャー・キーのサブドミナント・マイナーは原則として IVm7 ではなく IVmmaj7 または IVm6 である。 これはそのキーに対応するメロディック・メジャー・スケールのダイアトニック・コードであって平行調からの借用和音ではない(そもそも平行調の4度のダイアトニック・コードに IVmmaj7 や IVm6 は存在しない)。
また、サブドミナント・マイナー代理の IIm7(♭5) や ♭VII7 もメロディック・メジャー・スケールのダイアトニック・コードであり、スケールもそのまま対応する。
このように、メロディック・メジャー・スケールは、メジャー・キーのサブドミナント・マイナーの根拠となる重要なスケールである。