テンション

提供:コード辞典

コードの響きを豊かにしたり、微妙なニュアンスを加えたりするために付け加えられるコード・トーンと似ているが、コードの和声的機能はコード・トーンによってほぼ決定されるのに対して、一般にテンションは和声的機能そのものに影響を及ぼさないという違いがある。

テンションは、コード・トーンとともに、そのコードに対応するスケールを特定する手がかりにもなる。

原則としてテンションはルートのそれぞれ9度、11度、13度上の音が使われ、さらに9度のテンションには短9度と長9度と増9度が、11度には完全11度と増11度が、そして、13度には短13度と長13度がある。 それぞれ、♭9、9、♯9、11、♯11、♭13、13のように表記される(以下の譜例参照)。 同じ度数のテンションが同時に使われることないが、例外として増9度のテンションは短9度と同時に使われることがある。

コードによって使われるテンションが決まっている(以下を参照)。

メジャー・セブンス・コード
9、♯11、13
メジャー・セブンス・♯5・コード
9、♯11
シックスス・コード
9、♯11
マイナー・セブンス・コード
9、11、13
マイナー・セブンス・♯5・コード
9、11
マイナー・メジャー・セブンス・コード
9、11、13
マイナー・メジャー・♯5・セブンス・コード
9、11
マイナー・シックスス・コード
9、11
ドミナント・セブンス・コード
♭9、9、♯9、♯11、♭13、13
ドミナント・セブンス・♯5・コード
9、♯11
ハーフ・ディミニッシュ・コード
9、11、♭13
ディミニッシュ・コード
原則としてコード・トーンの全音上の音(ディミニッシュ・スケールに対応する場合)