♯Idim7

提供:コード辞典

キーによっては ♭IIdim7 と表記されることもあるだろう。

ディミニッシュ・スケールに対応しないディミニッシュ・コード(私は「偽ディミニッシュ」というニックネームをつけている)で、実体は、VI7(♭9)/♯I であり。 主にメジャー・キーで使われ、II へ進行する。

対応するスケールは、主にスーパー・ロクリアン♭7である。 これは、VI7 に対応するスケールの1つ、フリジアン♯3とすべてのが共通する。

II へのドミナント VI7(♭9)/♯I としての ♯Idim7

♯Idim7 は、主にメジャー・キーで使われる。 私が「偽ディミニッシュ」と呼ぶディミニッシュ・スケールに対応しないディミニッシュ・コードで、その実体は、VI7(♭9)/♯I、すなわち、II へのドミナントである。

典型的なコード進行は、Imaj7-♯Idim7-IIm7 であり、トニック・メジャー Imaj7ドミナントに先行する関係コードまたはサブドミナント・メジャー代理IIm7 の2つのコードをスムーズにつなぐ。

このような進行で演奏できる曲の例として、以下のようなものがある。

  • It Could Happens To You(Jimmy Van Heusen)の1-3小節目
  • Strike Up The Band(George Gershwin)の1-5小節目

これ以外にも、♯Idim7 は次のように使われることがある。

Everything Happens To Me(Matt Dennis)の5小節目前半

♯Idim7 は、4小節目後半の VI7 のベース音がルート(VI)からコード・トーンの3度(♯I)に変わったと考えると、VI7♯Idim7)が サブドミナント・マイナー代理 IIm7(♭5) へのセカンダリ・ドミナントとして機能していると考えることができる。