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したがって、このような場合の@sansserif{IIm7}は、サブドミナント・メジャーの代理コードと考えるのが自然である。
したがって、このような場合の@sansserif{IIm7}は、サブドミナント・メジャーの代理コードと考えるのが自然である。
== 平行調のサブドミナント・マイナー ==
[[メジャー・キー]]が一時的に[[平行調]]に[[転調]]しているとき、メジャー・キー側で '''IIm7''' にみえるコードが、平行調の[[サブドミナント・マイナー]] '''[[IVm7]]''' であることがある。
いずれにしても、対応するスケールは[[ドリアン]]である。
例えば、''All Of Me''(Seymour Simons)の7-8小節目を '''IIm7''' で演奏することができる。
さらにしばらく '''III7''' や '''VIm7''' のようなコードが続く。
これらのコードを平行調で考えると、それぞれ '''IVm7'''(サブドミナント・マイナー)、'''[[V7]]'''([[ドミナント]])、'''[[Imaj7]]'''(トニック・マイナー)となる。
この曲の3小節目から14小節目あたりまでは、平行調に転調していると考えることもできよう。
このように、メジャー・キーが一時的に平行調に転調しているとき、'''IIm7''' は平行調のサブドミナント・マイナー '''IVm7''' である。


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2024年9月24日 (火) 19:12時点における版

ナチュラル・メジャー・スケールの2度のダイアトニック・コードで、対応するスケールはナチュラル・メジャー・スケールの第2モードであるドリアン

なお、メロディック・マイナー・スケールの2度のダイアトニック・コードでもあるが、メロディック・マイナー・スケールの第2モードのドリアン♭2が実用的なスケールではないため、そのように考える機会はほぼない。 よって、マイナー・キーであっても IIm7 はたびたび使われることがあるが、対応するスケールは原則としてドリアンと考えてよいだろう。

ドミナントの関係コード IIm7

メジャー・キーでは、大半のケースでドミナント V7関係コード IIm7 が先行する。

マイナー・キーにおけるドミナント V7 の関係コードは多くの場合 IIm7(♭5) が使われるが、IIm7 となるケースがある。 ただし、冒頭で書いた通り、原則として対応するスケールはドリアンである。

和声的機能は、IIm7-V7 全体としてドミナントである。

サブドミナント・メジャー代理の IIm7

メジャー・キーにおける IIm7サブドミナント・メジャー IVmaj7代理コード となる場合がある。

例えば、The Days Of Wine And Roses(Henry Mancini)の5-9小節目 IIm7-VImmaj7-IIIm7 と演奏することができるが、この進行は IVmaj7-IVmmaj7-Imaj7 の変形と考えることができる。

したがって、このような場合の@sansserif{IIm7}は、サブドミナント・メジャーの代理コードと考えるのが自然である。

平行調のサブドミナント・マイナー

メジャー・キーが一時的に平行調転調しているとき、メジャー・キー側で IIm7 にみえるコードが、平行調のサブドミナント・マイナー IVm7 であることがある。 いずれにしても、対応するスケールはドリアンである。

例えば、All Of Me(Seymour Simons)の7-8小節目を IIm7 で演奏することができる。 さらにしばらく III7VIm7 のようなコードが続く。 これらのコードを平行調で考えると、それぞれ IVm7(サブドミナント・マイナー)、V7ドミナント)、Imaj7(トニック・マイナー)となる。 この曲の3小節目から14小節目あたりまでは、平行調に転調していると考えることもできよう。

このように、メジャー・キーが一時的に平行調に転調しているとき、IIm7 は平行調のサブドミナント・マイナー IVm7 である。