「IIm7」の版間の差分
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この曲の3小節目から14小節目あたりまでは、平行調に転調していると考えることもできよう。 | この曲の3小節目から14小節目あたりまでは、平行調に転調していると考えることもできよう。 | ||
2025年10月14日 (火) 20:17時点における版
ナチュラル・メジャー・スケールの2度のダイアトニック・コードで、対応するスケールはナチュラル・メジャー・スケールの第2モードであるドリアン。
なお、メロディック・マイナー・スケールやマイナー・スケールとしてのドリアンの2度のダイアトニック・コードでもある。しかし、メロディック・マイナー・スケールの第2モードのドリアン♭2が実用的なスケールではないため、そのように考える機会はほぼない。また、マイナー・スケールとしてのドリアンの第2モードであるフリジアンが IIm7 に対応するスケールとなることもないだろう。よって、マイナー・キーであっても IIm7 はたびたび使われることがあるが、対応するスケールは原則としてドリアンと考えてよいだろう。
メジャー・キーとマイナー・キーにおいて、関係コードとしてドミナント V7 に先行するほか、メジャー・キーにおいてサブドミナント・メジャー代理などとして機能する。
ドミナントの関係コード IIm7
メジャー・キーでは、大半のケースでドミナント V7 の関係コード IIm7 が先行する。
マイナー・キーにおけるドミナント V7 の関係コードは多くの場合 IIm7(♭5) が使われるが、IIm7 となるケースがある。 ただし、冒頭で書いた通り、原則として対応するスケールはドリアンである。
サブドミナント・メジャー代理の IIm7
メジャー・キーにおける IIm7 がサブドミナント・メジャー IVmaj7 の代理コード となる場合がある。
例えば、The Days Of Wine And Roses(Henry Mancini)の5-9小節目 IIm7-VImmaj7-IIIm7 と演奏することができるが、この進行は IVmaj7-IVmmaj7-Imaj7 の変形と考えることができる。
したがって、このような場合の@sansserif{IIm7}は、サブドミナント・メジャーの代理コードと考えるのが自然である。
平行調のサブドミナント・マイナー
メジャー・キーが一時的に平行調に転調しているとき、メジャー・キー側で IIm7 にみえるコードが、平行調のサブドミナント・マイナー IVm7 であることがある。 いずれにしても、対応するスケールはドリアンである。
例えば、All Of Me(Seymour Simons)の7-8小節目を IIm7 で演奏することができる。 さらにしばらく III7 や VIm7 のようなコードが続く。 これらのコードを平行調で考えると、それぞれ IVm7(サブドミナント・マイナー)、V7(ドミナント)、Im7(トニック・マイナー)となる。 この曲の3小節目から14小節目あたりまでは、平行調に転調していると考えることもできよう。
このように、メジャー・キーが一時的に平行調に転調しているとき、IIm7 は平行調のサブドミナント・マイナー IVm7 である。
