「IVm7」の版間の差分
Naoki Yoshioka (トーク | 投稿記録) ページの作成:「ナチュラル・マイナー・スケールの4度のダイアトニック・コードで、対応するスケールはナチュラル・マイナー・スケールの第4モードであるドリアンである。 ハーモニック・マイナー・スケールの4度のダイアトニック・コードを機械的につくると '''IVm7''' ができるが、ハーモニック・マイナー・スケールの第4モードであるドリ…」 |
Naoki Yoshioka (トーク | 投稿記録) |
||
(同じ利用者による、間の2版が非表示) | |||
22行目: | 22行目: | ||
マイナー・キーの[[サブドミナント・マイナー]] '''IVm7''' は、[[トニック・マイナー]] '''Im'''(多くの場合'''Im7''')や[[ドミナント]] '''V7'''([[関係コード]] [[IIm7(♭5)|'''IIm7<sup>(♭5)</sup>''']]が先行する場合も含む)に進行することが多い。 | マイナー・キーの[[サブドミナント・マイナー]] '''IVm7''' は、[[トニック・マイナー]] '''Im'''(多くの場合'''Im7''')や[[ドミナント]] '''V7'''([[関係コード]] [[IIm7(♭5)|'''IIm7<sup>(♭5)</sup>''']]が先行する場合も含む)に進行することが多い。 | ||
また、'''IVm7''' は、トニック・マイナー '''Im''' のほか、[[サブドミナント]]への[[セカンダリ・ドミナント]] '''[[I7]]]'''(関係コード [[Vm7(♭5)|'''Vm7<sup>(♭5)</sup>'''が先行する場合も含む)から進行することがあるほか、ドミナント '''V7''' から進行するケースもある。 | また、'''IVm7''' は、トニック・マイナー '''Im''' のほか、[[サブドミナント]]への[[セカンダリ・ドミナント]] '''[[I7]]]'''(関係コード [[Vm7(♭5)|'''Vm7<sup>(♭5)</sup>''']] が先行する場合も含む)から進行することがあるほか、ドミナント '''V7''' から進行するケースもある。 | ||
マイナー・キーの[[サブドミナント・マイナー]] '''IVm7''' の主な代理コードには、'''IIm7<sup>(♭5)</sup>''' と '''[[♭VII7]]''' がある。 | マイナー・キーの[[サブドミナント・マイナー]] '''IVm7''' の主な代理コードには、'''IIm7<sup>(♭5)</sup>''' と '''[[♭VII7]]''' がある。 | ||
34行目: | 34行目: | ||
このとき対応するスケールは、マイナー・キーの場合と同様に[[ドリアン]]である。 | このとき対応するスケールは、マイナー・キーの場合と同様に[[ドリアン]]である。 | ||
メジャー・キーにおけるサブドミナント・マイナーが '''IVm7''' となるケースには、メロディが階名「ミ♭」('''IVm7''' の[[コード・トーン]]の短7度)の場合、それから、[[転調]]の際[[ピボット]]になっている場合がある。 | |||
* ''Four''(Miles Davis)の7小節目(3小節目に同主調のトニック・マイナー '''[[Im7]]''' がある) | なお、前者の場合、'''IVm7''' の前後が[[同主調]]のトニック・マイナー '''[[Im7]]''' があることが多いが、そのようなときの '''IVm7''' は同主調(マイナー・キー)のトニック・マイナーなのだから '''IVm7''' なのだと考ることもできるだろう。 | ||
* ''Night And Day''(Cole Porter)の10小節目 | |||
メジャー・キーにおいて、サブドミナント・マイナーが '''IVm7''' となる曲には次のような例がある。 | |||
* メロディに階名「ミ♭」が含まれている例 | |||
** ''Four''(Miles Davis)の7小節目(3小節目に同主調のトニック・マイナー '''[[Im7]]''' がある) | |||
** ''Night And Day''(Cole Porter)の10小節目 | |||
* サブドミナント・マイナーがピボットとなっている例 | |||
** (調査中) | |||
メジャー・キーにおけるサブドミナント・マイナーの[[和声的機能]]の詳細は、'''[[IVmaj7]]''' を参照のこと。 | メジャー・キーにおけるサブドミナント・マイナーの[[和声的機能]]の詳細は、'''[[IVmaj7]]''' を参照のこと。 | ||
51行目: | 57行目: | ||
[[Category:コード進行辞典]] | [[Category:コード進行辞典]] | ||
[[Category: | [[Category:逆引きコード進行辞典]] | ||
[[Category:IVm7]] | |||
[[Category:マイナー・コード]] | [[Category:マイナー・コード]] | ||
{{DEFAULTSORT:4n_m7}} | {{DEFAULTSORT:4n_m7}} |
2024年10月23日 (水) 08:01時点における最新版
ナチュラル・マイナー・スケールの4度のダイアトニック・コードで、対応するスケールはナチュラル・マイナー・スケールの第4モードであるドリアンである。
ハーモニック・マイナー・スケールの4度のダイアトニック・コードを機械的につくると IVm7 ができるが、ハーモニック・マイナー・スケールの第4モードであるドリアン♯4は、マイナー・セブンス・コードに対応する典型的なスケールとはいえない。 私は、ハーモニック・マイナー・スケールの4度のダイアトニック・コードは IVdim7 だと考えている。
IVm7 は、マイナー・キーにおける主要な3つのコードの1つで、和声的機能はサブドミナント・マイナーである。 また、メジャー・キーのサブドミナント・マイナーは原則として IVmmaj7 または IVm6 であるが、IVm7 となるケースもある。 この場合も対応するスケールは、ドリアンである。
マイナー・キーの IVm7 は、ほかに平行調の IIm7 であることもあり、この場合マイナー・キー側のサブドミナント・マイナーと、メジャー・キー側の何らかの和声的機能(例えば、ドミナント V7 に先行する関係コードやサブドミナント・メジャー代理など)とのピボットになっていこともある。
サブドミナント・マイナー IVm7
サブドミナント・マイナー IVm7 は原則としてマイナー・キーで使われるが、まれにメジャー・キーで使われることがある。
マイナー・キーのサブドミナント・マイナー IVm7
IVm7 は、マイナー・キーにおける代表的なコードの1つで、マイナー・キーの多くの曲で使われ、その和声的機能は原則としてサブドミナント・マイナーであり、対応するスケールはドリアンである。
マイナー・キーのサブドミナント・マイナー IVm7 は、トニック・マイナー Im(多くの場合Im7)やドミナント V7(関係コード IIm7(♭5)が先行する場合も含む)に進行することが多い。
また、IVm7 は、トニック・マイナー Im のほか、サブドミナントへのセカンダリ・ドミナント I7](関係コード Vm7(♭5) が先行する場合も含む)から進行することがあるほか、ドミナント V7 から進行するケースもある。
マイナー・キーのサブドミナント・マイナー IVm7 の主な代理コードには、IIm7(♭5) と ♭VII7 がある。 特に、♭VII7 は、関係コードとして IVm7 に後置されて IVm7-♭VII7となるほか、IVm7 全体を置き換えることも多い。
メジャー・キーのサブドミナント・マイナー IVm7
メジャー・キーのサブドミナント・マイナーは、原則として IVmmaj7 または IVm6 で、対応するスケールは、アイオニアン♭3である。
しかし、例外的にメジャー・キーのサブドミナント・マイナーが IVm7 となることがある。 このとき対応するスケールは、マイナー・キーの場合と同様にドリアンである。
メジャー・キーにおけるサブドミナント・マイナーが IVm7 となるケースには、メロディが階名「ミ♭」(IVm7 のコード・トーンの短7度)の場合、それから、転調の際ピボットになっている場合がある。
なお、前者の場合、IVm7 の前後が同主調のトニック・マイナー Im7 があることが多いが、そのようなときの IVm7 は同主調(マイナー・キー)のトニック・マイナーなのだから IVm7 なのだと考ることもできるだろう。
メジャー・キーにおいて、サブドミナント・マイナーが IVm7 となる曲には次のような例がある。
- メロディに階名「ミ♭」が含まれている例
- Four(Miles Davis)の7小節目(3小節目に同主調のトニック・マイナー Im7 がある)
- Night And Day(Cole Porter)の10小節目
- サブドミナント・マイナーがピボットとなっている例
- (調査中)
メジャー・キーにおけるサブドミナント・マイナーの和声的機能の詳細は、IVmaj7 を参照のこと。
平行調の IIm7 としての IVm7
マイナー・キーの IVm7 が、平行調の IIm7 であるケースも多い。 このとき、多くの場合、平行調の IIm7 とピボットとなっている場合が少なくない。