「ドミナント・セブンス・コード」の版間の差分
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2024年10月13日 (日) 14:21時点における版
ルート、長3度、完全5度、短7度をコード・トーンに持つが、完全5度のコード・トーンは省略されたり変更されたりするケースも少なくない。 その場合であってもドミナント・セブンス・コードの持つ和声的機能にはほとんど影響を及ぼさない。 よって、当サイトではこのようなコードもドミナント・セブンス・コードとして説明する。
ドミナント・セブンス・コードに対応するスケールとテンション
ドミナント・セブンス・コードは対応するスケールが最も多く9種類ある(以下の表を参照)。 しかし、これらのスケールのうちスケール名を括弧に入れた3種類はテーマ(メロディ)において現象としてそのようになっているだけであり、ソロで想定すべきスケールはそれ以外の6種類に絞られる。
グループ | スケール名 | スケールとテンション、アボイド | 備考 |
---|---|---|---|
9、13 | ミクソリディアン | 1 2(9) 3 4(アボイド) 5 6(13) ♭7 | |
9、13 | ミクソリディアン♯4 | 1 2(9) 3 ♯4(♯11) 5 6(13) ♭7 | |
♭9、♭13 | フリジアン♯3 | 1 ♭2(♭9) 3 4(アボイド) 5 ♭6(♭13) ♭7 | |
♭9、♭13 | (オルタード♯5) | 1 $♭2(♭9) ♯2(♯9) 3 5 ♭6(♭$13) ♭7 | 異名同音に寛容 |
♭9、♭13 | オルタード | 1 ♭2(♭9) ♯2(♯9) 3 ♯11(♯11) ♭6(♭13) ♭7 | 5度省略、異名同音に寛容 |
9、♭13 | (エオリアン♯3) | 1 2(9) 3 4(アボイド) 5 ♭6(♭13) ♭7 | |
9、♭13/♯5 | ホール・トーン | 1 2(9) 3 ♯4(♯11) ♯5 ♭7 | 増5度、異名同音に寛容 |
♭9、13 | (ミクソリディアン♭2) | 1 ♭2(♭9) 3 4(アボイド) 5 6(13) ♭7 | |
♭9、13 | 半音-全音ディミニッシュ | 1 ♭2(♭9) ♯2(♯9) 3 ♯4(♯4) 5 6(13) ♭7 | 異名同音に寛容 |
また、ミクソリディアンとミクソリディアン♯11、それにフリジアン♯3とオルタード・♯5・スケールとオルタード・スケールはサウンドや使われる場面がよく似ている。 それぞれ共通のテンション、すなわち、9と13、♭9と♭13を持つ。 したがって、これらのスケールを9度と13度のテンションの組み合わせで覚えるとよいだろう。
ドミナント・コードの主な和声的機能
ドミナント・セブンス・コードの主な和声的機能と対応するスケールは次の通り。
- V7
- ドミナント(プライマリ・ドミナント)。メジャー・キーではミクソリディアンかミクソリディアン♭2、マイナー・キーではフリジアン♯3(まれにエオリアン♯3)を原則とする。ただし、ホール・トーン・スケールやオルタード・スケールとなる場合もある。
- ♭II7
- ドミナント V7 のトライトーン代理。一般に、リディアン♯4となる。
- II7
- ダブル・ドミナント。メジャー・キーでは原則ミクソリディアンまたはミクソリディアン♯4、マイナー・キーではフリジアン♯3かオルタードになる。しかし、メジャー・キーにおいてもブルージーなサウンドに対してはオルタードとなるケースがある。
- ♭VI7
- ダブル・ドミナント II7 のトライトーン代理で、特にマイナー・キーで好まれる傾向にある。どちらのキーにおいても原則としてミクソリディアン♯4。
- ♭VII7
- サブドミナント・マイナー代理。マイナー・キーの場合ミクソリディアン、メジャー・キーの場合はミクソリディアン♯4を原則とする。
- IV7
- マイナー・キーにおけるトニック・マイナー代理で、ミクソリディアン♯4、またはミクソリディアンとなる。
- VII7
- 主にメジャー・キーにおいてトニック・ディミニッシュ代理。このとき半音-全音ディミニッシュ・スケールとなる。
このほか、セカンダリ・ドミナントやエクステンデッド・ドミナントなどさまざまな場面で使われる。