♭IImaj7
キーによっては ♯Imaj7 で表記されることもある。
原則としてナポリタン・コード。 メジャー・キーとマイナー・キーの両方で使われる。 対応するスケールはリディアン。
ドミナント V7 のトライトーン代理 ♭II7 とは区別される。
ナポリタン・コードのほか、トニック・メジャー Imaj7 から半音進行するものがある。 さらに、一時的な転調先でのトニック・メジャーやサブドミナント・マイナーなどのメジャー・コードの場合があるほか、
メジャー・キーのナポリタン・コード ♭IImaj7
メジャー・キーにおける ♭IImaj7 の和声的機能は、ナポリタン・コードであり、対応するスケールはリディアン。
♭IImaj7 の進行先として、ドミナント V7、トニック・メジャー Imaj7 がある。 また、♭IImaj7 で終わる曲もある。
- V7 に進行する例
- 調査中
- Imaj7 に進行する例
- ♭IImaj7 で終わる曲の例
♭IImaj7 へ進行するコードとして、ドミナント V7、トニック・メジャー Imaj7、ダブル・ドミナント II7 などがある。
- II7 から進行する例
- Imaj7' から進行する例
- Beatrice(Sam Rivers)の1-2小節目
- V7' から進行する例
- Pannonica(Thelonious Monk)♭IImaj7 7小節目4拍目(テーマのときは半拍前)-8小節目(7小節目は ♭IIIm7-♭VI7 であるが、4拍目に V7 がある)。
- IIm7' から進行する例
- Beatrice(Sam Rivers)の13-14小節目(13小節目の IIm7 はサブドミナント・メジャー代理と平行調のサブドミナント・マイナーとのピボット)
マイナー・キーのナポリタン・コード ♭IImaj7
マイナー・キーにおける ♭IImaj7 の和声的機能は、ナポリタン・コードであり、対応するスケールはリディアン。
♭IImaj7 の進行先として、ドミナント V7、トニック・マイナー Im7 がある。
♭IImaj7 へ進行するコードとして、トニック・マイナー Im などがある。
♭IImaj7 の前後のトニック・マイナーがマイナー・セブンス・コードとなり、対応するスケールが主にドリアンとなる傾向がある。
トニック・メジャーから半音進行する ♭IImaj7
♭IImaj7 は、トニック・メジャー Imaj7 から半音進行する過程で使われることがある。 このような場合、対応するスケールはリディアンのほか、アイオニアンである場合もあると思われる。
このような進行の例には、以下のようなものがある。
- Watch What Happens(Michel Legrand)の3-5小節目(Imaj7-♭IImaj7-IImaj7-♭IImaj7-Imaj7)、7-9小節目(Imaj7-♭IImaj7-IImaj7-♭IIImaj7-IIImaj7。IIImaj7 は転調先の Imaj7)
ただし、単に Imaj7 と ♭IImaj7 を行き来するだけのような場合、♭IImaj7 はナポリタン・コードだと考える。