「ハーフ・ディミニッシュ・コード」の版間の差分
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2024年10月13日 (日) 23:49時点における最新版
ルート、短3度、減5度、短7度をコード・トーンに持つ。 コード・シンボルは、音名に m7(♭5) を付ける。
マイナー・セブンス・コードのコード・トーンの完全5度を半音下げたコードで、コード・シンボルもマイナー・セブンス・コードを変化させたような書き方であるが、独立したコードと考えるほうがよいだろう。
また、名称について、5度までのコード・トーンがディミニッシュ・トライアドであること以外、ディミニッシュ・コードと特に深い関係があるわけではない。
ハーフ・ディミニッシュ・コードに対応するスケールとテンション
ハーフ・ディミニッシュ・コードに対応するスケールは、主としてロクリアン、ロクリアン♯2の2つである。 また、テーマのメロディによってはロクリアン♯6やドリアン♭5になることもあるが、ソロで想定されることはまずない。 よって、ロクリアンとロクリアン♯2を覚えておけばよい。
ロクリアンやロクリアン♯6の短2度はアボイドである(短9度がテンションとして認められるのはドミナント・セブンス・コードに限られる)。
また、ハーフ・ディミニッシュ・コードがドミナント・セブンス・コードの関係コードとして先行するとき、一般にロクリアン♯6やドリアン♭5の長6度を内声の音に使うことは避けられる(広義のアボイド)。
ロクリアンやロクリアン♯2の短13度は無条件にテンションとして使うことができる。
完全11度と、ロクリアン♯2やドリアン♭5がこのコードに対応するときの9度のテンションは、トップ・ノートがそれぞれコード・トーンの減5度、短3度のときには原則として使うことができない。 なぜなら、トップ・ノートとの間に短9度音程が生じるからである。
- ロクリアン
- 1 ♭2(アボイド) ♭3 4(11) ♭5 ♭6(♭13) ♭7
- ロクリアン♯2
- 1 2(9) ♭3 4(11) ♭5 ♭6(♭13) ♭7
- (ロクリアン♯6)
- 1 ♭2(アボイド) ♭3 4(11) ♭5 6(13) ♭7
- (ドリアン♭5)
- 1 2(9) ♭3 4(11) ♭5 6(13) ♭7
ハーフ・ディミニッシュ・コードの主な和声的機能
マイナー・セブンス・コードの主な和声的機能と対応するスケールは次の通り。
- IIm7(♭5)
- ドミナント V7 の関係コード。原則として、マイナー・キーではロクリアン、メジャー・キーではロクリアン♯2となるが、メロディによっては、メジャー・キーではドリアン♭5、マイナー・キーではロクリアン♯6となっていることもある。
- ♯IVm7(♭5)
- メジャー・キーにおけるトニック・ディミニッシュ代理 VII7 に先行する関係コード。または、ダブル・ドミナント II7代理。ロクリアン、ロクリアン♯2のいずれかが対応するが、トニック・ディミニッシュ代理@sansserif{VII7}の関係コードではどちらかといえばロクリアン♯2が好まれる。
- VIm7(♭5)
- マイナー・キーにおけるトニック・マイナー代理。スケールはロクリアン♯2。
- VIIm7(♭5)
- メジャー・キーのダイアトニック・コードで III7 の関係コードとしてあらわれる。平行調の IIm7(♭5)のケースも少なくない。ロクリアン。
上記以外に、さまざまなドミナント機能を持つドミナント・セブンス・コードの関係コードとして先行する場合があり、主にロクリアンが対応する。